飼い葉桶
(かいばおけ)
牛や馬などの餌となる草を入れる桶のこと。籠 (かご)
マリアがイエスを産んだのは、どこの宿にも泊まれずに、困っていた
彼らに一晩の宿を提供してくれた農家の馬小屋の中でした。
もちろん、そういう場所ですから産まれたばかりの赤ん坊を寝かせる
ベッドなどありません。
そこで、馬小屋にあった飼い葉桶の中にイエスを寝かせたのでした。
これが世界で初めてのクリスマスです。
→Manger
サンタクロースの仲間には「たくさんのプレゼントの入った大きな袋」カスタリョーナ (かすたりょーな)
ではなく、大きな籠を持ってやってくるおじいさんもいます。
大人の言い付けを守らない子どものところには、鞭と籠を両手にを持ち
「悪さをしている子どもはいないかぁ!そういう子はこの籠に入れて、
遠くに連れていってしまうぞぉ!」と脅す、おじいさんがやってくるのです。
→Basket
カスターニャ(栗)の形をしたドーナツ状の揚げ菓子。カラー (からー)
ベファーナばあさんがやってくる、1月6日の「公現祭」の日にマンマ
(おかあさん)が子供たちに作ってくれます。
砂糖をたくさん入れた甘い生地をこんがりとキツネ色になるまで揚げた
カスタリョーナは、沖縄のサーターアンダギーのような形をしていて、
揚げたてのアツアツにオレンジ風味の蜂蜜をたっぷりかけて頂きます。
→Castagnola
クリスマスによく使われる色はクリスマス・カラーと呼ばれています。カンタータ (かんたーた)
クリスマス・カラーといえば緑と赤の2色が真っ先に思い浮かびますが、これはクリスマスに
欠かせない、柊(ひいらぎ)の葉と実の色から来ているのではないかといわれています。
この2色に白と金を加えた4色をクリスマス・カラーと呼んでいますが、この4つの色には、
それぞれに意味があります。
緑:常緑樹の葉の色から来た色で、永遠の命、力強い生命などを表しています。
赤:リンゴの実、サンタクロースやニッセの帽子、イエスが十字架の
上で流した血の色を象徴しています。
白:純潔さ、雪、美しさ、やがて訪れる春を待つ気持ちを表します。
金:ベツレヘムの星や、高貴さ、大切に思う気持ちを表します。
クリスマス・カラーで思い出すのは今やクリスマスに欠かせない花となっているポインセチア。
赤と緑の大きなキレイな「花」がついていますが、実はこの花びらにみえるものは葉っぱ
なのだそうです。
緑の葉や、明るい日差しを連想させる赤を身にまとったポインセチアは、白一色の寒い季節に、
春への希望を与えてくれるような気がします。
→Color
オーケストラなどの器楽伴奏を伴う独唱つきの合唱曲。キャンディケーン (きゃんでぃけーん)
教会で演奏されるものとしては、特にバッハの作品が有名です。
敬虔なクリスチャンであった彼は、200曲もの教会カンタータを作曲
しました。25日のクリスマスにはその中の第63番「キリスト者よ、
この日を銘記せよ」という楽曲が演奏されます。
また、教会カンタータとは別に王侯貴族や著名人の祝賀用などイベント用
として世俗カンタータというものもありました。
コーヒー好きだったバッハの作品には「コーヒーカンタータ」というものも
あります
→Cantata
キャンディケーンとは、クリスマスツリーのオーナメントなどでよくキャンドル (きゃんどる)
見かける、杖の形をしたキャンディのことです。
18世紀後半ごろ、ドイツでクリスマスに食べられていた、羊飼いの杖の形に
曲げた白いキャンディを、20世紀初めにアメリカのインディアナ州の
キャンディ業者がイエス・キリストをイメージして現在のような形にしたと
いわれています。
このキャンディには聖書に書かれている様々なエピソードが盛込まれています。
羊飼いの杖の形は、イエスが降誕した時に真っ先に駆けつけた羊飼い達
を表わし、「迷える子羊を救う」イエスも表わしています。
キャンディを逆さまにするとアルファベットの[J]となり、[Jesus Christ]の
頭文字となります。
白色は純潔さを、赤い線は十字架で流した血の色を、緑の線はイエスが
「神から人々への贈物」であることを表わしています。
→Candycane
古代社会の人々は、冬が近くなり夜の暗闇が長くなることを、とてもキャンドルマス (きゃんどるます)
恐れていました。
そのため、北欧では冬至の季節に火を盛んに焚きいていました。
キャンドル(ろうそく)が作り出されてからは、太陽の象徴として冬至のお祭りに
欠かせないものとなりました。
その習慣が現在まで引き継がれ、クリスマスにキャンドルがともされるように
なりました。
また、キリスト教では世の中を照らす光の象徴としてキャンドルが使われています。
燭台に立てられた3本のキャンドルには、それぞれ「信仰」、「希望」、「愛」
という意味が込められています。
→Candle
「聖燭祭」という名前で知られているこの日は、元々「聖母マリアの牛乳 (ぎゅうにゅう)
清めの日」という、聖母マリアが天使ガブリエルから受胎告知を受けた
ことを祝う日でした。
この日にキャンドルを灯すという習慣は初めの頃はなかったようですが、
いつの頃からか、ロウソクに火をつけて行列をするようになり、聖燭祭
(キャンドルマス)と呼ばれるようになったといわれています。
また、毎年2月2日に行われる、この行事をもってクリスマスシーズンの
終わりとする教会も多いようです。
→Candlemas
フィンランドなど、北欧の国々では牛乳はクリスマスの飲み物でも靴下 (くつした)
ありました。
寒い冬の間は牛たちにも充分な餌を与えることができずないため、牛の
乳はほとんど出ませんでした。
そのため、「クリスマスの時だけでも」ということで、村中から集めた
牛乳を子供たちに分け与えたといわれています。
厳しい寒さの中で、甘い香りと味のする飲み物は最高の贈物だったのでしょう。
→Milk
クリスマスプレゼントといえば靴下がつきものですが、なぜ、サンタクロースはクランプス (くらんぷす)
靴下の中にプレゼントを入れるようになったのでしょうか?
その昔、3人の貧しい娘達へ持参金を贈ろうとしたサンタクロースは金貨を
巾着に入れて煙突から投げ入れました。
巾着は、暖炉のそばで乾かしていた靴下の中に落ち、その話を聞いた
人々は靴下を吊るしてサンタクロースを待つようになったといわれています。
また、子供たちの間ではクリスマスシーズンの最後のイベントとして
1月5日の夜、靴下を枕元に置いて眠る習慣があります。
シーズン中、良い子にしていた子にはキャンディを、そして悪い子には
炭の燃えかすを魔女が入れていくといわれています。
→Socks
2月5、6日にオーストリアのアルプス地方を中心に行われる、キリスト教クリスマス (くりすます)
伝来以前から伝わるゲルマン民族の行事のひとつ。
日本の「なまはげ」に良く似た赤鬼(クランプス)が町を歩きまわり、
悪いことをした子供や女性たちのところへ来て、小枝を束ねたむちで
お尻を叩いたり、お説教をしたりします。
そこへ、ニコラウスがやってきて鬼達を追い払うというものです。
悪霊であるクランプスを追い払うことで1年の間に溜まった「悪いもの」を
捨て去り、純粋な気持ちで新しい年を向かえ、豊かな実りや幸せを前もって
お祝いするという風習に「追い払い役」として、ニコラウスが登場することで
クリスマスの行事として定着していったようです。
→Krampusu
クリスマスという言葉は「キリストのミサ」という意味で、キリストの生誕を記念する日として、クリスマス(Xmas) (くりすます)
世界的に大きな祭りが行われています。
とはいうものの、キリストが生まれた日は聖書には記されていません。
現在のクリスマスの日付が、12月25日と決まったのは、西暦325年に開かれた『第一回ニケーア
公会議』ででした。
教皇シルベスター1世が主宰したこの会議は、いわゆる三位一体の教理が決定されたことでも
有名です。それまでは、1月6日、2月2日、3月25日、4月19日、5月20日、11月17日などが
キリストの生誕日とされていました。
クリスマスを祝う習慣は、最初は存在しませんでした。
キリストの生誕を祝って祭りを行うようになったのは、東方の教会で主の公現日を1月6日に
決めた頃からのようです。
公現日には、救世主の誕生によって今までの暗い世界が終わりを告げ、世の中を明るく照らす
光が出現したことを祝いました。
また、クリスマスが12月25日とされたのは、冬至に関係があります。
東方の教会で公現日が決まった頃、ローマ帝国では太陽神ミトラを信仰する勢力が強く、ミトラの
誕生を祝う祭りが冬至の日にあたる12月25日に行われていました。
この祭りは、太陽が再び勢力を回復するのをたたえる、太陽崇拝の祭りでした。
ここへキリスト教が浸透してきて、ミトラ信仰と融合された結果、キリストの誕生日が1月6日から
12月25日に移動されたのです。
→Christmas
[Christmas](クリスマス)の略称。クリスマス・イブ (くりすます・いぶ)
欧米では[X-mas]と表記される場合もあります。また、まれに[Xm]と
記されることもあるようです。
[Xmas]のはじめの[X]はギリシャ語では「カイ」と読み「キリスト」を
意味しています。続く[mas]は英語における「ミサ」を意味する言葉で
この2つを合わせた[Xmas]はクリスマス、つまり「キリストのミサ」を
表わしています。
また、アポストロフィの付いた[X'mas]という言葉もよく見かけますが
[X]はこれ自体が「キリスト」や「十字架」などの意味を持っており、
ギリシャ語で[Christmas]を表わす[ΧΡΙΣΤΟΣ](クリストス)を
省略した形ではないので省略記号の[']を付加するのは間違いであると
いえます。
ただし、現在の日本国内ではかなり定着しているので和製英語の1つと
して慣用的に使用するのは仕方がないといえるでしょう。
※[ΧΡΙΣΤΟΣ]を英字に当てはめると[Xristos]となります。
→Xmas
クリスマス前日の12月24日のことをクリスマス・イブといいます。クリスマス・スワッグ (くりすます・すわっぐ)
熱心なキリスト教の信者達は、イブのミサに出かけます。
ミッションスクールの中には、夜中のミサをする所もあるようです。友達と一緒に学校に
泊まってのクリスマス・ミサは楽しみでもあるようです。
クリスマス・ディナーのメイン料理は七面鳥です。
付け合わせはカボチャなどの甘いものが多く、ソースもクランベリーソースなど甘いものが
好まれるようです。
また、北欧ではお米の入ったクリスマス・デザートが人気です。
→Christmas Eve
モミの枝や、生花、ドライフラワー、木の実などで作った壁飾りのこと。クリスマス・プレート (くりすます・ぷれーと)
ブローチのようなものや、ブーケを逆さにしたようなもの。ティアラや
額縁のようなものなど様々な形で作られ、ワンポイントとして壁に飾りつけて
楽しみます。
→Christmas swag
クリスマスの風景などを描いた磁器のお皿。各陶器メーカーでは年毎にクリブ (くりぶ)
様々なデザインのクリスマス・プレートを焼き上げます。そして、
そのプレートに使われた石膏型は役目を終わると壊されてしまい、
二度と同じ物が作られないことから、コレクターアイテムともなっています。
元々、クリスマス・プレートは、ユダヤ教の「ユールの祭」に飾られていた
特別なお皿のことで、お客様用の取り皿として使われていました。
このことから、年に一度の「お祝い」や、暗く寒い季節への恐怖に対する
「魔除け」などの気持ちを込めて、華麗な装飾が施されるようになって
いったものと考えられます。
クリスマス・プレートが始めて焼かれたのはデンマークのビングオー・
グレンダールで1895年のことでした。その後、1908年からロイヤル・
コペンハーゲンが 2つの大戦中にも途切れることなく作り続け、世界中に
広まっていきました。
→Christmas Plate
キリストの生まれた馬小屋の模型のことをクリブといいます。胡桃割人形 (くるみわりにんぎょう)
馬小屋の中にはイエス、マリア、ヨセフと、イエスの誕生を祝うために東方からやってきた
3人の賢者(新約聖書では「占星術の学者」と表現されています)、羊飼い、羊、牛、らくだ
などの動物の人形を木や粘土、藁細工などで作って飾ります。
また、この飾りはクリブ、クリッペ、ベレン、クレシュ、マンガーシーンなど様々な名前でも
呼ばれています。
クリブは、クリスマスの期間中、ロウソクをともして飾られます。
この習慣は、13世紀に聖フランシスが始めたとされていますが、8世紀にはローマの教会の中で
飾られていたともいわれています。
→Crib
私たちが目にする胡桃割人形は「赤い軍服を来て、口髭を生やした恐い顔」のグリーン・クリスマス (ぐりーん・くりすます)
人形が多いですが、なぜこのような姿をしているのでしょうか?
元々固い胡桃を割るための単純な作りの器具でしかなかったのですが、
その昔、軍人達に虐げられていた農民達が「憎らしい軍人に固い胡桃を
噛ませてしまえ」という気持ちから、胡桃割の器具を軍人の形の人形にしたと
言われています。
また、恐い顔をしているのは、農民達の軍人に対するイメージからなのでしょう。
固い固いクルミを噛ませて、実がはじける感触に日ごろの憂さ晴らしをしていたのかも
しれませんね。
→Nutcracker
雪景色のホワイトクリスマスに対して、雪の振らない、または、雪が降誕節 (こうたんせつ)
振らない日のクリスマスをグリーン・クリスマスと呼んでいます。
シンガポールやオーストラリア、ハワイなど雪の降らない季節や地域は
もちろんですが、雪の降る季節にクリスマスを迎えるところでも、雪が
振らない日は、この名前でも呼ばれているようです。
雪かきのことなど気にせずにクリスマスを過ごすには、雪の降らない
クリスマスの方が歓迎されたのかもしれませんね。
→Green Christmas
クリスマス(12月25日)の「前晩の祈り」から、翌年1月6日の公現祭小鳥 (ことり)
までの12日間を降誕節といい、キリストの降誕と、主の公現の喜びを
思い起こすための期間とされています。
そのため、リースやキャンドルも公現日までは飾られたままになっています。
また、クリスマス直後の日曜日を「降誕節第一主日」とし、2月上旬の
「降誕節第七主日」まで、あるいは聖燭節(2月2日)までを含めて、
「降誕節」とすることもあるようです。
アドベントから始まったクリスマスシーズンは、この降誕節をもって、
終わりとなります。
→Christmastide
冬が過ぎ、春になると小鳥たちのさえずりが聞こえてきます。コルヴァトゥントゥリ (こるう゛ぁとぅんとぅり)
この愛らしい春の贈物は春の到来、そして平和の訪れを意味しています。
また、厳しい冬を乗り越え、再び巡ってきた春を象徴するものの1つとして
再来のシンボルとされ、クリスマス・ツリーのオーナメントのデザインとして、
よく用いられます。
→A Little bird
サンタクロースが生まれ、住んでいるといわれている山のこと。
フィンランドのラップランド、北極圏との境界線上にあります。
コルヴァトゥントゥリという言葉には「耳の山」という意味があります。
この山には、大きな耳があるので、子供たちの願い事が聞こえてくるのだそうです。
→Korvatunturi