宿木
(やどりぎ)
クリスマスにつきものの、ヤドリギ科の常緑低木のこと。ユール (ゆーる)
他の木に寄生して育ち、自分の根を待たないため宿木と呼ばれています。
昔は魔よけに使われたり、万病にきく薬として利用されていました。
北欧の宿木は、とても高い木に寄生するので、採りにくく珍重されていました。
ケルト人の僧は、満月の夜に金のナイフで切り取り、白い布にくるんで
大切に運んで飾っていました。
またゲルマンのドルイド僧も、同じ様に聖なる木として奉っていました。
厳しい冬の中でも青々と輝く宿木の緑色に、クリスマスツリーと同じ様に
やがて訪れる春の香りを感じていたのでしょう。
→Mistletoe
北欧では、冬至の日を中心に「ユールの祭」が行われていました。ユール・ログ (ゆーる・ろぐ)
ユールという言葉には、「クリスマス」 「太陽やろうそくの明かり」
「大きな祭」などの意味があります。
「ユールの祭」は、不滅の太陽を祝う祭です。
自然を崇拝していた頃の北欧の人々にとって、暗闇は死を連想させ、
冬の時期に長く続く夜は恐怖の時間でもありました。
ですからこの日には、祖先の霊や主神オーディンに捧げ物をして、
かしの木を燃やし、大地に感謝をして翌年の豊作を祈ったのです。
北欧にキリスト教が入ってきたのは、バイキング時代といわれています。
その頃のキリスト教では、1月6日を主の公現日として祭を(現在のクリスマス)
していましたが、北欧の人々のキリスト教に対する抵抗は強く、
「ユールの祭り」を次第にキリスト教の「クリスマス」に変えていくことで、
クリスマスを定着させていったのです。
北欧のクリスマスには、今でも「ユールの祭」の習慣が残っています。
→Jul
ユール・ログとは「クリスマスの丸太」という意味ですが、現在ではユールクラップ (ゆーるくらっぷ)
もっぱらフランス語の「ブッシュ・ド・ノエル」という言葉でお馴染み
のように、丸太を模ったケーキのことを指します。
しかし本来は「クリスマスの12日間」に暖炉にくべられる特別な薪のことを
ユール・ログといいます。
薪とはいっても、小枝などを集めたものではなく、大きな木を1本丸々
使ったもので、これを根元からゆっくりと燃やしていきます。
そして、燃え残った薪があるかどうかで、来年の運勢を占ったり、灰も
様々な「おまじない」や「魔除け」などに用いられていました。
→Yule log
スウェーデン語で「クリスマスの叩き」という意味の言葉で、クリスマスユールブック (ゆーるぶっく)
プレゼントのことを表わしています。
クリスマスの日に、ドアを叩いてプレゼントを投げ入れていくことから
このように呼ばれています。
これでは、誰から贈られたものだか分かりませんが、これは「贈り物を
贈る人は、自分が誰であるかを明らかにしない方が良い」と思われている
ためです。
また、プレゼントには必ず、中身が何であるかを教えるヒントのような
詩が添えられているので、贈り主が分からないということは、更に想像の
余地を広げ、包みをほどく前の期待感を高めてくれるのでしょう。
また、別の説では、昔はヤギが背中にプレゼントを乗せて運んできて、
ドアをバンバン叩きプレゼントを投げ入れていったので、その「叩く」
という行為がプレゼントを贈る時の習慣として現在まで続いているとも
いわれています。
→Jolklapp
麦わらで作られたやぎののオーナメントのこと。ヨウルキンク (ようるきんく)
郷土玩具などでみかける馬のわら人形に、2本の大きく長い角を付けた様な姿を
しています。
北欧で冬至のお祭りが盛大に行われていた頃は農家の守り神や、子供を授ける
神として親しまれていました。
今日では12月5日(“聖ニコラウスの日”の前日)の夜に聖ニコラウスを乗せて
プレゼントを運ぶトナカイのような存在となっています。
→Julebuk
ヨウルキンクとはクリスマスのハムという意味で、フィンランドではヨウルプーロ (ようるぷーろ)
クリスマスディナーのメインディッシュとして食べられます。
作り方はいたってシンプルで、数キロもある大きな豚肉のかたまりに
塩で下味をつけ、オーブンで半日くらいかけてゆっくりと焼いていきます。
これに茹でた豆を添えて、芥子やアップルソースなどを付けて
いただきます。
→Pig、 Joulukinkku、 豚
ヨウルプーロとはフィンランドのクリスマス料理の一つで、いわゆるヨウルプッキ (ようるぷっき)
ライスプディングのようなものです。
作り方は、沸騰したお湯の中に米を加え、さらに牛乳を加えてゆっくりと
煮ていきます。
お米に十分火が入って柔らかくなったら少量の塩と砂糖で味付けをし
食べる直前にバターを加えます。
好みでシナモンなどを加えると風味が増しておいしくなります。
また、ヨウルプーロにはクリスマスプディングと同じように皮をむいた
アーモンドが入っています。
このアーモンドに当たった人は翌年に幸福が訪れるといわれています。
→Joulpuuro
フィンランド語で「クリスマスの雄ヤギ」という意味でサンタクロースを、ヨウルプッキ 2 (ようるぷっき 2)
こう呼んでいます。また、ヨウルウッコ(クリスマスじいさん)という、
より分かりやすい呼び方もされています。
これは、キリスト教伝来以前に行われていた「冬至の祭り」の習慣を
由来としています。
当時、1年の締めくくりと翌年の豊作を祈願する祭りの中で、男性数名が
グループを組んで、村中の家庭を回って歌を歌ったり、お酒を飲ませて
もらったりしていました。
この中の一人が必ず羊の皮をかぶり、本物のヤギの角を付けた作り物の
頭を付けて、雄ヤギの格好をしていました。
この扮装がサンタクロースと結びつき「ヨウルプッキ」と呼ばれる様に
なりました。
日本でいうところの「獅子舞」や秋田県男鹿半島の「なまはげ」などが
これに近いものであるといえます。
→Joulupukki
1900年〜1966年に、フィンランドで発行されていた児童雑誌。
年に一度、クリスマスシーズンに発行されていました。
挿し絵は、ルドルフ・コイブが描き、その他にも一流の執筆者達による
創作物語や、創作劇のシナリオ。クイズや文通コーナーなど、盛り沢山の
内容で子供たちを楽しませてくれ、現在でもみんなから愛されている
クリスマスソングや物語も、この雑誌から多く生まれました。
→Joulupukki 2